タイトル
それでも希望を
2月27日追記:本イベントはご好評につき受付を終了させていただきました。誠にありがとうございます。
『双頭の船』内容紹介
「この船、どこに行くんですか?」「北の方」
失恋目前のトモヒロが乗り込んだ瀬戸内の小さな双頭のフェリーは、傷ついたすべての人々を乗せて拡大し成長する、不思議な「方舟」だった。船は中古自転車を積み込みながら北へと向かい、被災地の港に停泊する。200人のボランティア、100匹の犬、猫やことり、「ベアマン」、そして亡くなったひとたち。やがて船上に500戸の仮設住宅の建設が始まり、新しい街と新しい家族が誕生する。「方舟」はいったいどこへ向かうのか? 鎮魂と再生への祈りをこめた痛快な長篇小説。
(c)Kengo Tarumi
プロフィール
池澤夏樹
1945年、北海道生まれ。埼玉大学理工学部物理学科中退。88年「スティル・ライフ」で芥川賞を、92年『母なる自然のおっぱい』で読売文学賞を、93年『マシアス・ギリの失脚』で谷崎賞を、2000年『花を運ぶ妹』で毎日出版文化賞を、10年「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集」で再び毎日出版部文化賞を受賞。その他の作品に『静かな大地』『きみのためのバラ』『カデナ』『氷山の南』等多数。震災後のエッセイに『春を恨んだりはしない』などがある。
(c)Shinchosha
高橋源一郎
1951年広島県生まれ。81年『さようなら、ギャングたち』でデビュー。88年『優雅で感傷的な日本野球』で三島賞を、2002年『日本文学盛衰史』で伊藤整賞を、2012年『さよならクリストファー・ロビン』で谷崎賞を受賞。その他の著書に『ニッポンの小説』『恋する原発』等多数。震災後のエッセイに『「あの日」からぼくが考えている「正しさ」について』『非常時のことば 震災の後で』など。内田樹との共著に『どんどん沈む日本をそれでも愛せますか?』がある。
対談内容
『双頭の船』は、2011年3月以来、十数回にわたって被災地に足を運び、朝日新聞の「終わりと始まり」などで継続的に発言なさってきた池澤さんの、震災後初めての小説です。一方、震災の年、『恋する原発』で話題を巻き起こした高橋源一郎さんは、朝日新聞の論壇時評を担当しながら、昨年『さよならクリストファー・ロビン』を発表。「お子さま携帯」がときどき「けいほう」を鳴らす日々にあって、父と子それぞれが「虚無」と戦うこの小説で、谷崎潤一郎賞を受賞なさいました。
池澤さんと高橋さんは、震災後の日本のありかたとわたしたちが選んでゆくべき道について、もっとも深く考え、もっとも活発に発言してきた作家だと思います。池澤さんの『双頭の船』を入り口に、お二人が震災後、目の前の現実と書き進めてゆく小説のあいだを、どのように行き来していらしたか。終わりのない原発事故を経験しつつあるわたしたちの行く末をどのように考えるか。率直に語りあっていただきます。
2月27日追記:本イベントはご好評につき受付を終了させていただきました。誠にありがとうございます。
開催日時:3月5日(火)18:30~(開場18:00)
開催場所:神田神保町店6階東京堂ホール
参加方法:参加費500円(要予約)
2月27日追記:本イベントはご好評につき受付を終了させていただきました。誠にありがとうございます。