『photographers’ gallery press no.11』発売に合わせ、
3階では同号の関連書籍を集めた特集コーナーを展開しております。
バックナンバーも取り揃えておりますので、同誌の比類のない意義を
感じて頂けるのではないかと思います。
同号では、フェリックス・ガタリであれば「機械状異質発生」とでも呼んだような、
人間と諸事物とのアレンジメント(コレクティヴ=共同体)としての主体性の
生産とともにイメージをとらえようとする試みが印象的です。
イメージをとらえるとき、そこには必ず、対象を把握するのと同時に、
主体性(精神-身体-環境、等々の仮設的まとまり)の生産が作動しているはずです。
もう少し細かくいうと、恐らく、石をとらえる時と肉をとらえる時に
作動する主体性のモードは異なるはずだし、あるいは石と肉とを
同時にとらえる時の主体性のモードはまた異なるはずです。
同誌に収められた災害、土木工事のイメージを前に人は、
コレクティヴな主体性が、極度に緊張した、あるいは混乱した形で
作動するのを感じるでしょう(コレクティヴな主体性は「内面」で作動するのではない!)。
同誌は、人間を、自然を、技術を、出会いを、欲望を、肯定的に発明しているのです。
↓版元の同号紹介ページ
http://pg-web.net/home/information/press11/index.html
(次回の企画の準備の為ガタリばかり読んでいる人文書担当・三浦記す)