只今、当店3階にて、フェア「デイヴィッド・ヒューム生誕300年」を開催中です。
慶應大学出版会から『ヒューム 希望の懐疑主義』を上梓されたばかりの坂本達哉先生(慶應義塾大学教授)にご協力いただき、ヒュームの著書、ヒュームに関する研究書、関連書籍を集めました。
坂本先生からは当フェアにメッセージも寄せていただきました!(↓)
ヒュームといえばカントの「独断の眠り」を覚ました懐疑主義者として有名です。あらゆる政治や宗教、学問の独断がゆるされない現代は、その意味では、ヒュームの時代といってもよいでしょう。同時にヒュームは、「神なき時代」に着実に希望の光を探求した経験主義の思想家でもありました。哲学から社会科学まで、人間本性と文明社会の可能性を最後まで信じたヒュームの思想に学ぶことは少なくないと思います。(坂本達哉)
坂本先生にはヒュームの関連書籍の選書にご協力いただき、慶應大学出版会さんからは「ヒュームと現在」という観点から「脳科学」「行動経済学」の「父」としての側面をクローズアップした選書リストを提供していただきました。また、当店哲学書担当者は、現代のシステム論との関係でヒューム哲学を照射するリストを作成致しました。
ヒュームの哲学を、かつてジル・ドゥルーズは「ポップ哲学」と評していました。
生誕300年を迎え、著書の翻訳もこの数年で飛躍的にタイトル数を増したヒュームを、私たち(ポップ)のものとして読む絶好の機会だと思います。ご高覧いただければ光栄です。
(尚、只今当フェアの栞を作成中です。完成まで少々お待ち下さい)
(3階哲学書担当・三浦)
2月21日追記:当フェアは本日をもちまして終了いたしました。ヒューム関連の本など気になることがございましたら、なんなりとお問い合わせくださいませ。