「私が二百人を超える在日チャイニーズを取材した結果では、彼らの大半が日本での生活におおむね満足しており、留学生のほぼ全員が、少なくとも来日時には親日か、もしくは好日であった。(中略)こうした彼らの実態が、日本人にはあまりにも知られていないのではないか。(中略)両者の深い断絶の谷間を、活字の飛礫(つぶて)でいくらかなりとも埋めていこうというのが、本書の最大のねらいであり、私のささやかな希望でもある。」(『島国チャイニーズ』まえがきより)
傑作『コリアン世界の旅』から15年の歳月を経て、このほど新刊『島国チャイニーズ』を上梓したノンフィクションライターの野村進さん。在日コリアン、在日チャイニーズへの徹底した取材を通じて見えてきたものとは?「反中」「嫌中」が蔓延する日本に生きる、在日チャイニーズたちの、日本へのひたむきな思いとは?一世紀ほど前には多くの中国人留学生が集い、日中文化の交流地であったここ神田神保町で語っていただきます。
著者紹介
野村 進
ノンフィクションライター・拓殖大学国際学部教授。1956年東京都生まれ。上智大学外国語学部英語学科中退。アジア・太平洋地域、先端医療、メディア、事件、人物・企業論などを中心に取材・執筆活動を続ける。1997年、『コリアン世界の旅』(講談社文庫)で第19回講談社ノンフィクション賞・第28回大宅壮一ノンフィクション賞をダブル受賞。主著に『脳を知りたい!』『救急精神病棟』(ともに講談社文庫)、『日本領サイパン島の一万日』(岩波書店)、『千年、働いてきました』(角川oneテーマ21)、『調べる技術・書く技術』(講談社現代新書)ほか。
開催日時 11月4日(金)18:00~20:00(開場17:30)
開催場所 神田神保町店6階
参加方法 参加費500円(要予約)
電話または、メール(tokyodosyoten@nifty.com)にて、件名「野村さんイベント希望」・お名前・電話番号・参加人数、をお知らせ下さい。イベント当日と前日は、お電話にてお問合せください。電話 03-3291-5181