『photographers’ gallery press no. 10』刊行記念レクチャー・シリーズ第3弾として、林道郎さん(上智大学教授、美術史・美術批評)お迎えし、レクチャーを開催いたします。
林道郎さんは作品固有の質への繊細な注視と批評的コンテクストへの明晰な取り組みとによって、刺戟に満ちた、魅力的な研究を数多く発表されています。とりわけ、日本での紹介が遅れていると言わざるを得ない抽象表現主義以降のアメリカ現代美術、およびクレメント・グリーンバーグ以降の美術批評理論に関する造詣の深さは驚嘆すべきものです。
今回のレクチャーでは、『pg press』が継続的に関心を寄せてきたアメリカの美術史家/美術批評家マイケル・フリードによる写真論『なぜ写真はいま、かつてないほど美術として重要なのか(Why Photography Matters as Art as Never Before)』(未邦訳、現在当店でのお取り扱いはございません。ごめんなさい)を中心に、写真と芸術との関係をめぐってお話を伺います。レクチャー・シリーズの第一弾において大島洋さんの写真展案内状「三閉伊」(1973年、『pg press no. 10』に再録)をめぐって倉石信乃さんが述べられていた、写真表現における虚構と現実との複雑な関係を、フリードは「演劇性」と「反演劇性」という概念を通して考えています。興味の尽きない、真摯な探求に値するテーマですが、今回のレクチャーで林さんは、どのような言葉で考察を展開してくださるでしょうか。期待が膨らみます。多くの皆様のご参加をお待ち申し上げております。
開催日時 9月10日(土)15:00~17:00(開場14:45)
開催場所 神田神保町店6階
参加方法 参加費500円(要予約)
電話または、メール(tokyodosyoten@nifty.com)にて、件名「林道郎さんイベント希望」・お名前・電話番号・参加人数、をお知らせ下さい。イベント当日と前日は、お電話にてお問合せください。電話 03-3291-5181